みなさん、こんにちは。先週の夕刊フジをごらんの方は、タイトルが間違っていたので、
ビックリされたかと思います。マーシもびっくりしました。『風水開運カルテ』が『世紀末大予言』になっちゃっていました。W杯の記事で、編集局も忙しかったのでしょう。ク
ロアチアとの試合も残念な結果となりました。ああ、あの時、ゴンのゴールが決まっていれば・・・・!
さて、本日のテーマは、無気力症に悩むお客様からの質問にお答えしました。先日、伝言板で、夕刊フジ愛読者のセクシー大下さんから「疲れに効く風水は?」とご質問をいただいたので、お役に立つのではないかと思います。検査に異常はないのに、どこか無気力になり、仕事も身に入らない・・・私は根っからのぐうたら人間ですから、これにはしょ
っちゅう悩まされます。自分のために書いたようなものですね、ははは。
その対処の仕方として、今週は『陰陽水』をおすすめしました。陰陽水というのは、沸騰
したての熱湯と、井戸からくみ出したばかりの(新汲水といいます)水を、半分ずつ混ぜ
て作った白湯のことです。もちろん、今は井戸を使っている家庭は少ないと思いますから
、熱湯と水道水でかまわないのです。これを常用することで、体内の陰陽バランスを整えようというわけです。
中国では、風水の基本ともいえる『陰陽五行』の思想が中華料理や日常の飲食に、生かされています。例えば中華料理では生野菜はめったにみかけません。テレビのCMに出てく
るように、「まるごと生野菜」なんてことはありえないのです。
これは、野菜を『土から生まれたもの』と解釈し、野菜を『土気』に配当しているためで
す。土の気は、火気(煮る・焼く)によって変化(相生・調和)し、金気(刃物)を当てることによって性質を柔らかくし、水気(さらす)によって、生野菜の毒を取り除く、という五行(木火土金水)の調和の作業を行って、あの美味しい中華料理が生まれるわけですね。『医食同源』の根本となる考え方です。
中国最古の薬物書『神農本草経』や、医学書『黄帝内経』が元になって、さまざまな『食
』や『漢方』の専門書が生まれましたが、日本では「欽明天皇二十三年、呉人智聡なる者
、薬方書一三十巻、明堂図一巻を携えて来朝」以来、さまざまな研究書が著されました。
その中でも、明の時代に編纂された『本草綱目』は、江戸期から和漢のテキストとして重要視され、現代でもファンの多い『養生訓』の著者である貝原益軒や『本朝食鑑』の人見必大に影響を与えました。
『養生訓』はそうでもないのですが、『本朝食鑑』では、日本の風水術である『相地』を
応用した記述が各所に見えます。例えば、日本では茶の湯の伝統もあり、名水と呼ばれる
『水の名所』がありますが、これらの水の評価は『中央を最上とし、次に西南の柔質とする』などの風水の理論を応用して『西京の鴨川を第一級』としており、『東北の水は気が荒く剛の質でそのまま飲めない』、江戸においては、『西南の玉川の水は薬を煎じるによい』などとしています。
西南の水が柔の質を持つ、というのは、以前『リストラ対策』で記したように、西南が『
坤』、つまり『陰の土気』を表していることに関連しています。お酒好きの方は、『上善
如水(上善水のごとし)』というお酒があるのをご存じでしょうが、これは『老子』から
引用した言葉で、善とは『柔』すなわち陰のことにも通じています。意味は、『もっともよい性質の「柔(陰・女性)」とは水のようにサラリとしているものである』(ずいぶんあっさりした訳ですみません。本当は、もっと奥の深い言葉なんですが)です。お酒の名称としては、なかなか奥の深いネーミングで、売れた理由もこのあたりにあるかもしれませんね。
男女が交合して子供をもうけるように、陰陽合一は『気』を生むための基本になります。
『陰陽水』の服用や、シャワーで、冷水と湯を交互にかける、陽の象徴である赤と、陰の象徴である黒のインテリアを、バランスよく配当するなどの方法は、簡単に家庭でできる
『陰陽合一』です。
それはそうと、みなさんは陰陽というと、なんと読みますか?「いんよう」と読む人は普
通、「おんみょう」と読む人は通、「いんやん」と読む人になるとプロフェッショナルですね。あ、余談となりました。
またまた余談ですが、中国の人は、風邪をひいた時、ミカンを食べません。この理由はミカンが陰(冷)の食べ物であり、風邪が陰(冷)の病気であるからですが、日本人はミカンはビタミンが豊富だからといって、食べます。日本では、常識として、西洋医学が幅をきかせているので、風邪にビタミン補給は当たり前のように思われていますし、どちらが
正しいということはいえません。ですが、例えば、子供が風邪をひきやすい、というご家庭では、こうした東洋の食べ物の考え方を、一度見直してみてください。
西洋の風習、思想や医学が、日本の生活に根づくようになったのは明治期からですが、日本人の基本になっている文化や思想や体質は、先祖から受け継がれてきたものです。『本朝食鑑』に著されているように、江戸時代までの、日本独自の風水術が生活の中で生きていた時代があってこそ、今の私たちの生活があるのですから。